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2026.02.26

資料室

JIS H0404 電気メッキの記号による表示方法

電気メッキの記号による表示方法JIS H0404

JIS H0404は電気メッキの表示方法について規定されます。

※自己触媒型の無電解メッキを含みます。

JIS H0404

用語の意味(この規格で使う用語の意味はJIS H0400によるほかは、次によります)
1.メッキの種類 メッキに用いる金属及び合金の種類によって分類されるメッキ。

(例、銅メッキ、ニッケルメッキ、クロムメッキなど)

2.メッキの構成 多層メッキを組み立てている一連のメッキの種類の順序

(例、鉄鋼素地又は亜鉛合金素地上の銅・ニッケル・クロムめっきなど)

3.メッキのタイプ 同一種類のメッキにおいて、性質、形態、方法などを異にするメッキ。

(例、ニッケルメッキにおいて、光沢剤を添加した浴から析出された硫黄を含む光沢ニッケルメッキ)

(例、平滑剤を添加した浴から析出された硫黄を含まない半光沢ニッケルメッキ)

4.後処理 メッキに続いて行われる処理。特にこの規格で規定する後処理とは、メッキに直接関係する処理に限定する。

(例、水素脆性除去のベーキング、亜鉛メッキ後のクロメート処理、染色、透明塗装仕上げ)

5.使用環境 装飾・防食などのメッキにおいて、メッキを施した製品が使用される環境で、直接または間接にその製品に影響を及ぼす周囲の雰囲気。

(例、腐食性の強い屋外雰囲気、通常の屋内雰囲気)

メッキの記号による表示方法

メッキの記号による表示方法は、次に規定する記号を用い、①に示す順序による。

ただし、当分の間、②に示す順序によってもよい。

なお、特に表示の必要がない記号は省略してもよい。

注1.電気めっき又は無電解めっきを表す記号。ただし、電気めっきと無電解めっきとによってめっき層が構成されている場合には、最終めっきを表す記号。

注2.多層メッキの場合には、素地に近いメッキの構成の順に左から右へコンマを付けて順に表示する。

電気メッキと無電解メッキとによってメッキ層が構成されている場合で、注1の記号と異なるメッキではメッキの記号の前にそれを表す記号をハイフンを付けて表示する。

(例Ep-Fe/Cu 20,Ni 25 b,Cr 0.1r/ : A)

電気メッキ、鉄鋼素地、銅メッキ20μm以上、光沢ニッケルメッキ25μm以上、普通クロム0.1μm以上、腐食性の強い屋外での使用

(例Ep-Fe/Zn 15,/CM 2 : B)

電気メッキ、鉄鋼素地、亜鉛メッキ15μm以上、有色クロメート処理、通常の屋外での使用

(例Ep-Cu/Ni 5b, Cr 0.1r/ : D)

電気メッキ、銅合金素地、光沢ニッケルメッキ5μm以上、普通クロム0.1μ以上、普通の屋内での使用

(例Ep-Fe/ELp-Ni 15, ICr 20/)

最終めっきが電気メッキ、鉄鋼素地、無電解ニッケル15μm以上、工業用クロムメッキ20μm以上

(例Ep-Al/Cu 10, Ni 10b, Cr 0.1r/ : D)

電気メッキ、アルミニウム合金素地、銅メッキ10μm以上、光沢ニッケルメッキ10μm以上、普通クロム0.1μ以上、普通の屋内での使用

(例Ep-Fe/Zn[2]/CM2 : C

電気メッキ、鉄鋼素地、亜鉛メッキ2級、有色クロメート、湿度の高い屋内での使用

(例Ep-Cu/Cr[3]/ : B)

電気メッキ、銅合金素地、ニッケル・クロム系メッキ3級、通常の屋外での使用

記号

(1)メッキを表す記号

電気メッキを表す記号は、EpまたはSPLEとする。

無電解メッキを表す記号は、ELpまたはSPLELとする。

(2)素地の種類を表す記号

素地の種類を表す記号は、素地が金属の場合には、その金属の元素記号とし、合金の場合には主成分金属の元素記号とする。

例1: 鉄、鋼及びそれらの合金    Fe

例2: 銅及びその合金        Cu

例3: 亜鉛及びその合金       Zn

例4: アルミニウム及びその合金   Al

例5: マグネシウム及びその合金   Mg

また、素地がプラスチックの場合には PL、素地がセラミックスの場合には CE とする。

なお、素地について材質、熱処理及び加工条件を示す必要がある場合には、素地記号に*1印を付け、

注として各材料についての日本工業規格に定められた材質記号,及び JIS B 0122(加工方法記号)に

定められた加工記号及び条件を付記する。

(例Cu*1/Ni 5b, Cr 0.1r/  注*1 めっきに先立ち素地黄銅にヘヤライン加工を施すこと。)

ヘヤライン加工した黄銅素地、光沢ニッケルめっき 5µm 以上、普通クロムめっき 0.1µm 以上

(例Fe*1/Au 2µm/  注*1 SUS304)

ステンレス鋼素地、金めっき 2µm 以上

(例PL*1/Cu 10b, Ni 15d, Cr 0.1mp/  注*1 ABS樹脂)

ABS 樹脂素地、光沢銅めっき 10µm 以上、二層ニッケルめっき 15µm 以上、マイクロポーラスクロム 0.1µm 以上

(3)めっきの種類を表す記号

めっきの種類を表す記号はその元素記号による。

合金めっきの場合には、合金を構成している主な元素の元素記号をハイフンで結ぶ。

なお、特に主要な合金元素の組成を示す場合には、その質量パーセントの数値を、元素記号の次に( )を付けて示すことができる。

また、工業用クロムめっき、工業用金めっき、装飾用金めっきなどについては、それぞれの日本工業規格で定められた記号を元素記号の前に付けることができる。

さらに、特殊な使用目的については、*2印を付け、注として付記する。

(例Cu 10, Ni 10s, Cr 0.1r)

銅めっき 10µm 以上、半光沢ニッケルめっき 10µm 以上、普通クロムめっき 0.1µm 以上

(例Zn-Ni 10)

亜鉛−ニッケル合金めっき 10µm 以上

(例Au (75) -Cu 5)

金 75%−銅合金 (18K) めっき 5µm 以上

(例Cu 10, Ni 5b, Sn-Co 0.1)

銅 10µm 以上、光沢ニッケル 5µm 以上、すず−コバルト合金めっき 0.1µm 以上

(例ICr 50)

工業用クロムめっき 50µm 以上

(例E-Au2)

工業用金めっき 2µm 以上

(4)めっき厚さを表す記号

めっき厚さは、有効面での最小厚さをµm 単位で示した数字とする。

(例: Cu 10, Ni 15d, Cr 0.1mp)

銅めっき 10µm 以上、二層ニッケルめっき 15µm 以上、マイクロポーラスクロムめっき 0.1µm以上

(5)めっきの厚さによる等級を表す記号

めっきの規格で、めっき厚さによる等級分けを行っている場合には、等級分けによってめっき記号及び厚さを示す。

例: 鉄鋼素地上のニッケルめっきの場合等級

記号    Ni 又は Cu+Ni の厚さ    µm

1級    Ep-Fe/Ni [1] /        3以上

2級    Ep-Fe/Ni [2] /       5以上

3級    Ep-Fe/Ni [3] / 10以上

(6)めっきのタイプを表す記号

めっきのタイプ及びその記号は、表 1 のとおりとする。このほか特殊なタイプについては、*3印を付け、注として付記する。

表 1 めっきのタイプ及びその記号

めっきのタイプ     記号

光沢めっき        b

半光沢めっき       s

ビロード状めっき    v

非平滑めっき      n

無光沢めっき       m

複合めっき        cp

黒色めっき        bk

二層めっき        d

三層めっき        t

普通めっき        r

マイクロポーラスめっき mp

マイクロクラックめっき mc

クラックフリーめっき  cf

(例Cu 10b, Ni 20t, Cr 0.5mc)

光沢銅めっき 10µm 以上、三層ニッケルめっき 20µm 以上、マイクロクラッククロムめっき0.5µm 以上

(7)後処理を表す記号

後処理を表す記号は、表 2 のとおりとする。

2種類以上の後処理を行う場合には、処理操作の順又は素地に近い順に左から右に各記号をコンマで区切って示す。

なお、処理条件を示す場合及び表 2 以外の特殊な後処理を示す場合には、*4印を付け、注として付記する。

表 2 後処理を表す記号

後処理            記号

水素除去のベーキング      HB

拡散熱処理           DH

光沢クロメート処理       CM1

有色クロメート処理       CM2

塗装              PA

着色              CL

変色防止処理          AT

例: Fe*1/Zn 10/HB, CM1, PA*4  

注*1めっきに先立ち素地鉄鋼は HAR(応力除去焼なまし)を施すこと。 *4透明ウレタン塗装仕上げを施すこと。

鉄鋼素地、熱処理、亜鉛めっき 10µm 以上、ベーキング、光沢クロメート処理、塗装

(8)使用環境を表す記号

装飾、防食などの目的でめっき製品を使用する場合、その使用環境を表 3 のとおりに区分し、記号で示す。

これ以外の特殊な環境での使用に対しては、*5印を付け、注として付記する。

表 3 使用環境、使用環境条件及び記号

C湿度の高い屋内環境C浴室、厨房など
使用環境 使用環境条件 記号 参考例
A 腐食性の強い屋外環境 A 海浜、工業地域など
B 通常の屋外環境 B 田園、住宅地域など
C 湿度の高い屋内環境 C 浴室、厨房など
D 通常の屋内環境 D 住宅、事務所など


出典:JISハンドブック

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