2026.04.07
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A2017とは?ジュラルミンの特徴・機械的性質・加工方法をわかりやすく解説
A2017は高強度を有するアルミ合金であり、ジュラルミンとしても知られている材料です。
銅(Cu)を多く含むことで高い強度を持ち、航空機部品や機械部品など幅広い分野で使用されています。
本記事では、A2017の
・特徴
・機械的性質
・加工方法
・用途
・表面処理
について詳しく解説します。
A2017の使用や加工を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
銅を添加することで強度が大きく向上するため、構造材として広く利用されています。
またA2017は、アルミ合金の中でも代表的なジュラルミン系材料として知られています。
アルミニウムは軽量で加工性に優れた材料ですが、純アルミでは強度が低いため、用途に応じて様々な元素を添加したアルミ合金が開発されています。
A2017は2000系アルミ合金に分類され、高い強度を持つことが特徴です。
銅を多く含むことで強度が高くなる一方で、耐食性が低くなる傾向があります。
代表的なT4材の機械的性質は以下の通りです。
アルミ合金の中でも比較的高い強度を持つ材料です。
強度が必要な部品 → A2017
耐食性が必要な部品 → A5052
といった使い分けが行われます。
そのため旋盤加工やフライス加工などの切削加工で広く使用されています。
ただしアルミ加工では、以下の点に注意が必要です。
溶着(ビルドアップエッジ)
アルミは融点が約660℃と低いため、切削熱によって材料が工具に付着する溶着が発生しやすくなります。
そのため
・シャープな切れ刃工具を使用
・高速切削
・切削油の使用
などの対策が重要です。
時効硬化とは、熱処理後に微細な析出物が形成されることで材料の強度が向上する現象です。
ただし、熱処理条件が適切でない場合は
析出物の粗大化
強度低下
などが起こる可能性があります。
そのため適切な熱処理管理が重要になります。
そのため腐食環境で使用する場合は、表面処理を施すことが一般的です。
代表的な表面処理には以下があります。
・アルマイト処理
・無電解ニッケルめっき
・クロムめっき
・塗装
特に精密部品では、耐食性と耐摩耗性を向上させるために無電解ニッケルめっきが使用されることがあります。
・航空機部品
・自動車部品
・機械部品
・金型
・ボルト・ナットなどの締結部品
・油圧機器部品
・鉄道車両部品
特に軽量化が求められる分野で多く採用されています。
また、A2017は時効硬化によって強度が向上する特徴を持ち、熱処理条件によって材料特性を調整できる点も大きな特徴です。切削加工性も比較的良好であるため、旋盤加工やフライス加工などの機械加工で使用されるケースも多く見られます。
一方で、銅を多く含む合金であるため耐食性はそれほど高くなく、使用環境によっては腐食が発生する可能性があります。そのため、用途によってはアルマイト処理や無電解ニッケルめっきなどの表面処理を施し、耐食性や耐摩耗性を向上させることが重要です。
このようにA2017は、高い強度と軽量性を兼ね備えた優れたアルミ合金であり、用途や使用環境に応じて適切な加工方法や表面処理を選択することで、その性能を十分に活かすことができます。
A2017部品への無電解ニッケルめっきや各種表面処理についてご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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銅(Cu)を多く含むことで高い強度を持ち、航空機部品や機械部品など幅広い分野で使用されています。
本記事では、A2017の
・特徴
・機械的性質
・加工方法
・用途
・表面処理
について詳しく解説します。
A2017の使用や加工を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
A2017とは(ジュラルミン)
A2017は、銅(Cu)を主な添加元素とするアルミ合金です。銅を添加することで強度が大きく向上するため、構造材として広く利用されています。
またA2017は、アルミ合金の中でも代表的なジュラルミン系材料として知られています。
アルミニウムは軽量で加工性に優れた材料ですが、純アルミでは強度が低いため、用途に応じて様々な元素を添加したアルミ合金が開発されています。
アルミ合金の種類
アルミ合金は、主に添加元素によって以下の系統に分類されます。| 系列 | 主な添加元素 | 特徴 |
| 1000系 | 純アルミ | 耐食性・導電性が高い |
| 2000系 | Cu(銅) | 高強度(ジュラルミン系) |
| 3000系 | Mn(マンガン) | 耐食性良好 |
| 4000系 | Si(ケイ素) | 耐摩耗性 |
| 5000系 | Mg(マグネシウム) | 耐食性・溶接性が良い |
| 6000系 | Mg+Si | 強度と耐食性のバランス |
| 7000系 | Zn+Mg | 超高強度 |
A2017は2000系アルミ合金に分類され、高い強度を持つことが特徴です。
A2017の化学成分
A2017の主な化学成分は、JIS規格で次のように定められています。| 元素 | 含有量 |
| Si | 0.20~0.80% |
| Fe | 0.70%以下 |
| Cu | 3.5~4.5% |
| Mn | 0.40~1.00% |
| Mg | 0.40~0.80% |
| Cr | 0.10%以下 |
| Zn | 0.25%以下 |
| Ti | 0.15%以下 |
銅を多く含むことで強度が高くなる一方で、耐食性が低くなる傾向があります。
A2017の機械的性質
A2017は、熱処理によって強度を向上させる時効硬化型アルミ合金です。代表的なT4材の機械的性質は以下の通りです。
| 特性 | 数値 |
| ブリネル硬さ | 約105HB |
| 引張強さ | 約425 N/mm² |
| 耐力 | 約275 N/mm² |
| せん断強さ | 約260 N/mm² |
| 伸び | 約20% |
アルミ合金の中でも比較的高い強度を持つ材料です。
A2017とA5052の違い
代表的なアルミ合金であるA5052との比較を紹介します。| 材料 | 特徴 |
| A2017 | 高強度、耐食性は低い |
| A5052 | 耐食性が高く溶接性が良い |
強度が必要な部品 → A2017
耐食性が必要な部品 → A5052
といった使い分けが行われます。
A2017の加工方法
A2017は比較的切削加工性が良いアルミ合金です。そのため旋盤加工やフライス加工などの切削加工で広く使用されています。
ただしアルミ加工では、以下の点に注意が必要です。
溶着(ビルドアップエッジ)
アルミは融点が約660℃と低いため、切削熱によって材料が工具に付着する溶着が発生しやすくなります。
そのため
・シャープな切れ刃工具を使用
・高速切削
・切削油の使用
などの対策が重要です。
A2017の組織(時効硬化)
A2017の高い強度は時効硬化によって得られます。時効硬化とは、熱処理後に微細な析出物が形成されることで材料の強度が向上する現象です。
ただし、熱処理条件が適切でない場合は
析出物の粗大化
強度低下
などが起こる可能性があります。
そのため適切な熱処理管理が重要になります。
A2017の表面処理
A2017は銅を多く含むため、耐食性があまり高くありません。そのため腐食環境で使用する場合は、表面処理を施すことが一般的です。
代表的な表面処理には以下があります。
・アルマイト処理
・無電解ニッケルめっき
・クロムめっき
・塗装
特に精密部品では、耐食性と耐摩耗性を向上させるために無電解ニッケルめっきが使用されることがあります。
A2017の用途
A2017は高い強度と軽量性を活かし、以下のような用途で使用されています。・航空機部品
・自動車部品
・機械部品
・金型
・ボルト・ナットなどの締結部品
・油圧機器部品
・鉄道車両部品
特に軽量化が求められる分野で多く採用されています。
まとめ
A2017は、銅(Cu)を主な添加元素とする2000系アルミ合金であり、ジュラルミンとして知られる材料です。アルミニウムの軽量性に加えて高い強度を持つことから、航空機部品や機械部品、自動車部品など、強度と軽量性の両方が求められる分野で広く使用されています。また、A2017は時効硬化によって強度が向上する特徴を持ち、熱処理条件によって材料特性を調整できる点も大きな特徴です。切削加工性も比較的良好であるため、旋盤加工やフライス加工などの機械加工で使用されるケースも多く見られます。
一方で、銅を多く含む合金であるため耐食性はそれほど高くなく、使用環境によっては腐食が発生する可能性があります。そのため、用途によってはアルマイト処理や無電解ニッケルめっきなどの表面処理を施し、耐食性や耐摩耗性を向上させることが重要です。
このようにA2017は、高い強度と軽量性を兼ね備えた優れたアルミ合金であり、用途や使用環境に応じて適切な加工方法や表面処理を選択することで、その性能を十分に活かすことができます。
A2017部品への無電解ニッケルめっきや各種表面処理についてご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。





