2026.04.06
資料室
カニゼンめっきとは
カニゼンめっきとは、無電解ニッケルめっきの代表的な名称の一つであり、日本カニゼン株式会社の商標です。
一般的には「無電解ニッケルめっき」や「化学ニッケルめっき」とも呼ばれますが、いずれもニッケルとリン(Ni-P)の皮膜を形成する同じめっき処理を指します。
無電解ニッケルめっきは、外部電源を使用せず、薬液中で起こる化学的な還元反応によって金属表面にニッケル皮膜を析出させるめっき方法です。
電気めっきとは異なり、複雑な形状の部品でも膜厚が均一になりやすいという特徴があります。
本記事では、カニゼンめっきと呼ばれる理由や名前の由来、そしてその他の呼び方について解説します。
目次
- 1. カニゼンめっきと呼ばれる理由
- 2. カニゼンめっきの名前の由来
- 3. カニゼンめっきのその他の呼び方
1. カニゼンめっきと呼ばれる理由
無電解ニッケルめっきは、1944年にアメリカの研究者Brennerによって偶然発見されました。
1946年に研究成果が発表されると、その優れた特性から世界各国で実用化が進みました。
無電解ニッケルめっきは以下のような特徴を持っています。
- 高い硬度
- 優れた耐摩耗性
- 高い耐食性
- 非磁性で安定した特性
- 複雑形状でも膜厚が均一になる
これらの特性により、精密部品や機械部品など様々な分野で広く使用されています。
日本では昭和30年頃、小野田セメント株式会社が海外のカニゼンプロセス
(CANIGEN:Catalytic Nickel Generation)を技術導入しました。
その後、この技術を国内に普及させる際に「カニゼンめっき」という名称で広まり、
現在でも無電解ニッケルめっきの代表的な呼び名として使われています。
2. カニゼンめっきの名前の由来
「カニゼン(Kanigen)」という名称は、次の言葉の頭文字から作られたとされています。
- Catalytic(触媒)
- Nickel(ニッケル)
- Generation(生成)
無電解ニッケルめっきは、還元反応によってニッケルを析出させる化学反応を利用しためっき方法であり、
触媒作用が重要な役割を果たします。
このような特徴から、「触媒によるニッケル生成」という意味を込めて
「Kanigen(カニゼン)」という名称が付けられました。
3. カニゼンめっきのその他の呼び方
カニゼンめっきは無電解ニッケルめっきの一種であるため、さまざまな呼び方で表現されることがあります。
主な呼び方には以下のようなものがあります。
- 無電解ニッケルめっき
- 化学ニッケルめっき
- 化学Ni
- 無電解Ni
- Ni-Pめっき
- ニッケルリンめっき
- ELP(Electroless Nickel Plating)
無電解ニッケルめっきは化学反応によって皮膜を形成するため、「化学ニッケル」と呼ばれることもあります。
英語では「Electroless Nickel Plating」または「Chemical Nickel Plating」と表記されます。
Ni-Pめっきという呼び方は、析出する皮膜がニッケルとリンの合金皮膜であることに由来しています。
このように、カニゼンめっきには複数の名称がありますが、
基本的には同じ無電解ニッケルめっき処理を指しています。





