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2023.06.10

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【めっき技能士直伝】ファインセラミックスとは?特徴・種類・用途とセラミックスへのめっき技術

めっきの役割は、材料の表面に新しい機能を与えて付加価値を高める事です。

その材料の中で金属や樹脂材料に次いでご相談が多い材料としてセラミックスがあります。

セラミックスにめっきができるのかも含めご紹介します。

1.セラミックスについて

セラミックスはセラミックスとファインセラミックスに大別されます。

セラミックスは硬く、耐熱性、耐食性、電気絶縁性に優れており、陶器、磁器、セメント、耐火レンガ、ガラスなど歴史の古い材料製品です。

セラミックスは陶石、長石、粘土など、天然の鉱物を用いて混合し、成形、焼成して生産されます。


ファインセラミックスは、ニューセラミックス、アドバンスセラミックスとも呼ばれ、セラミックスの性質に加え、機械的、電気的、電子的、磁気的、光学的、化学的、生化学的に優れた性質と高度な機能を持っており、電子部品、自動車、情報通信、産業機械、医療など広い分野で利用されています。

ファインセラミックスは、高純度に精製した天然原料や人工原料、化合物などを配合し、成形、切削、焼成、研削の工程を経て生産されます。


近年、目覚ましい電子産業の発展によって、ファインセラミックスの需要が増えています。

特に、熱対策の必要な電子部品の材料としての用途が急増しています。代表例としてパワー半導体、LED用途などが挙げられます。


【ファインセラミックス一覧】

アルミナ Al203
ムライト 3Al2O3・2SiO2
チタン酸バリウム BaTiO3
チタン酸ジルコン酸鉛 Pb(Zr,Ti)O3
フェライト M2+O・Fe2O3
フォルステライト 2MgO・SiO2
ジルコニア ZrO3
ジルコン ZrO2・SiO2
ステアタイト MgO・SiO2
コーディエライト 2MgO・2Al2O3・5SiO2
窒化アルミニウム AlN
窒化ケイ素 Si3N4
炭化ケイ素 SiC

LTCC(低温焼成セラミックス)とHTCC(高温焼成セラミックス)に分けられ、HTCCはタングステンやモリブデンが使用されており導体抵抗が高抵抗でした。

LCTTは1000℃以下の温度帯での焼成が可能となり、銀や銅を導体として使用できるようになったことから、基板の低抵抗および高密度により部品の小型化が実現でき、高周波部品へのニーズが高まってきました。


【ファインセラミックスの用途例】

利用目的 代表的素材 用途
回路形成 アルミナセラミックス
窒化アルミナセラミックス
炭化ケイ素セラミックス
酸化亜鉛セラミックス
ハイブリットIC
パワーモジュール基板
パッケージ基板
高熱伝導基板
高耐熱基板
アンテナ
サーマルプリンター
電極成形 PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)セラミックス
チタン酸バリウムセラミックス
発振子
圧電素子
インクジェットプリンター
コンデンサー
誘電体
接合 窒化ケイ素セラミックス
窒化チタンセラミックス
ジルコニアセラミックス
セラミックスと金属・ガラスなどとの接合

2.セラミックスへのめっき

セラミックスへのめっき方法は、金属化セラミックス上へのめっき、セラミックス上への直接めっきに分けられます。

2-1.金属化セラミックスへのめっき

セラミックス表面を金属化する方法として、金属化する材料(モリブデンーマンガン、タングステンなど)を焼結材料の中に混合する方法、無電解めっきで回路を形成する方法などがあります。金属化する材料はペースト化してスクリーン印刷後に高温で焼成され金属化される。金属化された材料は無電解めっきを行うにあたり触媒機能がないため、活性化し触媒付与を行うプロセスが必要となります。


以前のセラミックス用の銀ペーストは800〜900℃の焼成温度が必要でしたが、低温焼成用の銀ペーストが開発され、400℃付近で焼結が可能となり、ガラス面への導体形成にも応用されています。


銀ペーストの課題としまして、印刷、焼成によって金属化された導体の状態は電気抵抗や部品実装が課題です。解決方法として金属化した導体表面の上にめっきを施す事で解決可能です。

2-2.セラミックスへの直接めっき

ほとんどのセラミックスへ直接めっきを行う事が可能です。
セラミックスにめっきを施す場合、下地になるのが無電解めっきです。セラミックスに無電解めっきを施す場合、最も重要なポイントは表面改質で、エッチング工程が最重要ポイントになります。一般的なセラミックスへの無電解めっきのプロセスは以下になります。

  • 脱脂
  • エッチング
  • 触媒付与
  • 無電解めっき

エッチングを行う事でアンカーを形成し、そのアンカーに無電解めっきの触媒となる金属イオンを吸着させます。その触媒を核として無電解めっきが反応し、アンカーによりめっき皮膜と素材との物理結合を実現しております。


物理結合できる最適条件を模索必要がありますが、最適な物理結合を見つけ出すことで無電解めっきを施す事ができ、その上に目的に合った電気めっきや回路形成が可能です。

3.セラミックスへのめっきのまとめ

セラミックスは陶器、磁器、セメント、耐火レンガ、ガラスなど歴史の古い材料です。ファインセラミックスはニューセラミックス、アドバンスセラミックスとも呼ばれ、アルミナ、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、フェライト、ジルコニアなど機械的、電気的、電子的、磁気的、光学的、化学的、生化学的に優れた性質と高度な機能を持っており、電子部品、自動車、情報通信、産業機械、医療など広い分野で利用されています。


これらセラミックス材料にめっきする方法としまして、金属化したセラミックス上へのめっき、セラミックス上への直接めっきに分けられます。


金属化したセラミックスはセラミックス表面に銀ペーストなどを印刷し焼成させ、金属化された部分に目的に合った電気めっきを生成可能です。


セラミックスへの直接めっきを行う場合、表面の汚れを除去する脱脂工程、密着性を確保するためのエッチング工程、無電解めっきの触媒となる金属イオンを吸着させる触媒付与、無電解めっきにて必要なめっきを行う事が可能です。
直接めっきを行う場合には密着性を確保するためのエッチング工程が最重要ポイントです。

このエッチング工程さえ適正な条件を見つけ出す事ができれば問題なく処理が可能です。


セラミックスへ直接めっきを検討されている場合にはエッチングの条件出しが必要ですので、目的に合っためっき処理のお見積りの前に条件だしのお見積りが必要となります。



弊社コネクションにて条件だしなどの試作開発から、量産対応まで対応しておりますのでお気軽にご相談ください。

めっきに関するお問合せやご質問はメールもしくはお電話にてお気軽にご連絡下さい。

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