白金族金属にはパラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)オスミウム(Os)、ルテニウム(Ru)などがあり、これらすべての白金族金属は19世紀の初めに相次いで発見された元素です。
パラジウムと言えばロシアがウクライナに侵攻した事でニュースでも取り上げられましたが、ロシアが世界1位のパラジウム産出国であるため価格が高騰しております。
需要が増えること、ロシアの情勢によりパラジウムの価格がまだまだ高騰しそうです。
20世紀に入るまではこれら白金族金属の工業用需要はありませんでしたが、第二次世界大戦後、石油精製における触媒としてプラチナの需要が大幅な伸びを示しました。
更に、自動車排ガス用触媒として白金族金属は有用である事が見出され、1970年以降の自動車排ガス規制によって、白金族金属の需要は急激に拡大しています。
今後燃料電池用の電気化学触媒として、白金族金属の需要がますます高まるものと期待されています。
中でもパラジウム膜は水素のみを透過する能力に優れた金属です。
水素は全ての元素の中で最も小さいサイズの元素です。このため、パラジウムイオンの隙間を移動する事が可能です。しかし、他のどの気体も原子サイズがパラジウムの隙間より大きいためパラジウムの隙間に引っかかり通過する事ができません。
パラジウム膜は水素だけを選択的に通すことができるため、半導体やLED製造用の超高純度水素製造、燃料電池の水素製造などに役立っています。
こんな優れたパラジウム金属ですが、めっき皮膜として皮膜を様々な素材へ、また様々な形状に対して皮膜を成膜する事が可能です。
しかも99.9%以上のパラジウムめっきを施す事が可能です。
膜厚も最大4μmまでの処理実績がございます。
貴金属の硬さ
HVの数値が小さいと軟かく、数値が大きいと硬くなります。
貴金属 | Au | Ag | Pt | Pd | Rh | Ir | Ru | Os |
硬さ(HV) | 25 | 26 | 40 | 40 | 100 | 220 | 240 | 350 |
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【著者のプロフィール】
1996年、福井工業大学附属福井高等学校を卒業後、地元のメッキ専門業者に入社、 製造部門を4年経験後に技術部門へ異動になり、携帯電話の部品へのメッキ処理の試作から量産立ち上げに携わる。
30歳を目前に転職し別のメッキ専門業者に首席研究員して入社。 メッキ処理の新規開発や量産化、生産ラインの管理、ISO9001管理責任者などを担当。
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