絶縁性とは?
絶縁性とは、物質が電気を通しにくくする性質のことを指します。一般的に、絶縁体と呼ばれる材料を使用し、電気を通したくない母材に処理を施すことで、絶縁性を持たせます。この処理により、金属は抵抗体として電気の流れを抑制し、電食などの腐食を防ぐことができます。
■INDEX■
2.1アルマイト(アルミニウムの陽極酸化)
2.2リューブライト
1.絶縁性の用途
絶縁性は、抵抗体としての役割や腐食防止の目的で使用されています。例えば、電子部品の保護や耐食性を求められる環境での使用が考えられます。
2.絶縁性に有効なめっき処理
2.1アルマイト(アルミニウムの陽極酸化)
アルマイトは、アルミニウムを陽極として、硫酸やシュウ酸、クロム酸などの電解液中で電解することで、表面に厚い酸化皮膜(Al2O3)を生成する処理です。
これにより、アルミニウムは絶縁性を持つだけでなく、装飾、防食、耐摩耗など多目的に利用されます。
2.2リューブライト
リューブライト(リン酸マンガン、リン酸亜鉛)は、主に鉄鋼材料の塗装下地や防錆、塑性加工潤滑のために用いられます。
この皮膜は他のメッキ処理に比べて防錆性能が劣るものの、油の保持性に優れているため、防錆油と併用することで耐食性を向上させることが可能です。
3.まとめ
絶縁性とは、物質が電気を通しにくい性質を指し、電気を通したくない材料に対して施す処理によって得られます。
絶縁性を高めるためのメッキ処理には以下の方法があります。
アルマイト(アルミニウムの陽極酸化)
アルミニウムを陽極として電解処理し、表面に厚い酸化皮膜(Al2O3)を生成します。この皮膜は絶縁性を提供し、装飾、防食、耐摩耗などの目的にも利用されます。
リューブライト
リン酸マンガンやリン酸亜鉛を用いた処理で、主に鉄鋼材料に対して防錆や潤滑性を付与します。防錆性能は他のメッキ処理に比べて劣るものの、油の保持性が優れており、防錆油との併用で耐食性を向上させることができます。
これらのメッキ処理は、それぞれ異なる特性を持ち、用途に応じた選択が重要です。絶縁性を持たせることで、部品の寿命を延ばし、性能を安定させることが可能になります。
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【著者のプロフィール】
1996年、福井工業大学附属福井高等学校を卒業後、地元のメッキ専門業者に入社、製造部門を4年経験後に技術部門へ異動になり、携帯電話の部品へのメッキ処理の試作から量産立ち上げに携わる。
30歳を目前に転職し別のメッキ専門業者に首席研究員して入社。メッキ処理の新規開発や量産化、生産ラインの管理、ISO9001管理責任者などを担当。
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